2021年現在、金やメッキの価格が急激に上昇しています。
今までのメッキ加工では同じ価格を維持することができなくなり、多くのメーカーで価格の値上げをせざるを得なくなりました。
特にシルバー製品はもともとの値段もリーズナブルなので、メッキ代がかさむと倍近く値段が跳ね上がることもあります。
今まで手ごろな安さで人気だった真鍮製もこのあおりを受けています。
真鍮製品自体安いものですから、メッキをかけると3倍~4倍もの値段になるなんてこともありまそうですね。
そこで最近真鍮製品につける銀色系のメッキとして広く活用されているのが「代用ロジウムメッキ」です。
代用ロジウムメッキとは
ロジウムメッキとほとんど変わらない銀色の艶を表現するメッキです。
メッキ加工業者によって素材成分の配分は変わるかと思いますが、主に代用ロジウムは銅・錫 (スズ)・亜鉛の合金でつくられています。
ロジウムメッキ価格の高騰の理由
産出量が少ないため。
代用ロジウムメッキのメリット
純正ロジウムメッキと比べ、非常に安価で加工できます。
耐食性や定着性に優れています。
ニッケルフリーのメッキ加工も可能で、利用の幅が広い。
ニッケルフリーメッキについて
金属アレルギーの原因になりやすいとされている金属「ニッケル」を含まないメッキです。
※アレルギーの原因はニッケルだけではないため、このメッキでも肌に合わない場合もあります。
代用ロジウムメッキの不安点
純正ではないため表記にばらつきがあります。
特に購入者側の視点で気になるのはこの2点です。
ロジウムメッキなら大丈夫だけれど、代用となると話は変わります。
この「代用」の成分が何でできているかで、アレルギーの有無や強さが変わる人がいるからです。
そこで2番目の表記問題に移ります。
お店によっては「ロジウムメッキ」「メッキ」など、今までも表記はバラバラでしたが、これからはその表記がさらに複雑になるかと思われます。
良心的なお店ならロジウムメッキを試用しているのであれば「純ロジウムメッキ」または「ロジウムメッキ」と記載するかと思います。
もし代用であれば「代用ロジウムメッキ」や「ロジウムメッキ」と記載した後に商品詳細にメッキの成分を記載しているところもあるかもしれません。
ただ、ここまで表記する義務はないため、ここまで親切に記載しているお店はほとんどないかもしれませんね。
代用ロジウムメッキはアリかナシか
ここは個人の判断になりますが、私自身は銀色系のメッキとしてはアリです。
ただし、シルバー製品にはまだ純正ロジウムメッキを利用しているケースも多いことから、今後の加工や耐久度などの長期的な面で利用には慎重なお店も多いかと思います。
まずは真鍮などのアクセサリーで代用ロジウムメッキを試用してみることをおすすめします。