ALOHA。
みなさんはハワイアンジュエリーと聞くとどのようなデザインを思い浮かべるでしょうか?
花やウミガメなどの定番から、マイレのようにちょっと専門的な名前の付いた葉っぱのデザイン。モンステラのような植物のデザインなどさまざまなモチーフが存在しますね。
そのモチーフにはそれぞれの意味があります。
今回は波のデザインをモチーフにしたジュエリーのお話です。
世界一のサーフィンのメッカとしても名の知られる海の波とハワイは切っても切り離せない関係です。冬になるとオアフ島北側の浜には何メートルもの高波が押し寄せます。その高波がおおよそ12mほどになり「エディーGO」のサインが出たら、エディ アウカウというサーフィン大会のはじまり。会社を休んでまで観戦に行くほど活況です。
ハワイの波は幸運の繰り返し
ハワイ語で波のことを「Nalu (ナル)」と言います。
ハワイアンにとって海とのつながりは実に語り切れないほど深いものがあります。
それは恵みであり神であり自然でありマナ(エネルギーみたいなもの)であります。
波はおそらく私たちがこの世に生を受けている間はほぼ永遠に途絶えることがありません。その波とともにやってくるのは恵みです。
このことから波は永遠に繰り返し訪れる幸福や恵みであることと考えられるようになりました。
スクロールとは
Nalu (ナル)がハワイ語で波、英語だとWave (ウェーブ)。ではScrol (スクロール)はなんでしょう?
ちなみにスクロールは波の事ではありません。
スクロールとはすでに日本語化されてしまっていますが、「巻物」や「渦巻き」「装飾」というのが本来の意味になります。
ではなぜウェーブデザインとかナルデザインではないの?と思うでしょう?
ハワイアンジュエリーで用語として使われるスクロールは日本においての便宜上の用語と考えても良いかもしれませんし、もはやスクロール=波であるかのように認識されてしまっています。が、その言葉の中にも深いものがあります。
「繰り返される愛や幸福というメッセージがいつまでも続く」そんな意味合いからスクロールという用語がピックアップされて使用されているのかもしれませんね。
そう、歴史をたどるとこんな説もありますので、諸説のひとつとしてお話しますね。
スクロールの2つの顔
スクロールのデザインを見つけたら、よーく見てみてくださいね。スクロールには2種類の顔があります。
・やわらかい女性的なデザイン
・強く角ばった男性的なデザイン
この2つの顔はそれぞれプリンセスとキングという意味合いで親しまれています。
ハワイアン王朝最後の女王リリウオカラニがイギリスでよく見かける渦巻き模様とハワイの波を組み合わせたデザインをジュエリーに取り入れたことがきっかけという伝説があります。
このスクロールにはプルメリアやハイビスカスなどの花を取り入れることも多く、永遠に途切れることのない愛とおもてなしの心がメッセージとして含まれています。
ハワイアンジュエリーとしての波の意味
このようにハワイと深いつながりと意味を持つ波をイメージしたスクロールデザインは、永遠に繰り返される愛や何度もやってくる幸福を意味しているものと言われています。
スクロールバーとして有名なペンダントは、男性的かなと思われがちなこのデザインですが、実は女性的なデザインもあったり繊細でハートフルなメッセージが含まれたりするんですね。
歴史にはさまざまな解釈があります。
ジュエリーにとって大切なのは意味だけでなく、あなた自身の好みや直感です。
あなただけの想いが詰まっていればそれが一番の意味になります。
代表的なスクロールのハワイアンジュエリー