ALOHA!
みなさんはハワイオアフ島の東海岸に行ったことがあるでしょうか?
東海岸は通称ウインドワード (Wind Ward) と呼ばれていて、心地よい風が吹く美しい海岸線が広がる地区です。
今回は美しいラニカイビーチがど~んと見渡せるラニカイピルボックス。
その行き方とトレッキング道レポートです。
どこに入口があって、どんなところなのでしょうか?
行って帰って何分かかる?
初級者でも大丈夫でしょうか?
そんな疑問や不安を抱きつつ行ってきました。
全米ベストビーチに選ばれた海岸線
ウインドワードの海岸線には過去全米ベストビーチに選ばれたことのあるビーチが並んでいます。
カイルアビーチ
ラニカイビーチ
ハナウマベイ
ワイマナロビーチなど
全米ベストビーチとは、アメリカ全土にあるビーチのランキングです。
ただ美しいというだけでは評価されず、ビーチとしての利便性や人の少なさなども考察されます。トイレもあって、人やゴミが少なくて安全、ライフガードがいるとか…。
ですので、海の美しさだけで言えば私個人的にはこのベストビーチで選ばれた以外にもっともっときれいなビーチがハワイにはありますが、選ばれるところは多少観光地化されてしまっているビーチになります。
今回の主役はこのベストビーチのひとつ「ラニカイ (LaniKai)」です。
ラニカイとは
ハワイ語で「ラニ (Lani)」が天国。「カイ (Kai)」は海。
ラニカイはハワイ語で天国の海という意味となります。
日本人向けの観光ツアーで「天国の海ツアー」というものがありますが、これはラニカイではなくもっと北側のカネオヘという地域で行われていて、天国の海は地名ではなくツアー名です。
ラニカイピルボックスとは
このラニカイにあるラニカイ・ピルボックス (Lanikai Pillbox)。
ピルボックスハイキングなど言い方はさまざまですが、ピルボックスまでのトレッキングコースを別称で「カイヴァリッジ・トレイル」とも言います。
所在地 | 382-498 Kaelepulu Dr. Kailua |
入場料 | 無料 |
所要時間 | 約1時間~ |
難易度 | 中級者 |
ピルボックスとは
別名「トーチカ」。簡単に言うと戦時中に作られたコンクリート製の見張り台のようなものです。ハワイで見られるピルボックスの造りはシンプルで、コンクリートで囲った箱のようなものが多いです。
戦時中、相手がやってくることを見張り、一番に知らせるためのものなので、山の上などの見晴らしのいい場所で、かつ発見されないような茂みや森林に囲まれた場所が多いのが特徴です。
トレイル所要時間
トレイル入り口から往復約1時間。
私は途中で景色を楽しんだりしたので、行き帰り合計1時間30分くらいでした。
トレッキングの難易度
個人的な感想では初心者でも可能かと思いますが、足場が悪かったり、手をつくこともあるので中級者と書きました。
小学生などの子どもは見たことはありません。
高齢の方も見受けられましたが、途中で休憩されていました。
技術よりも体力と水分補給、熱中症状に左右されます。心臓が常にばくばくします。
「1人が行き詰まると後ろに迷惑がかかる」というような細い道ではありませんので、身体の不安がある方はペースを落としてゆっくり進みましょう。
ラニカイピルボックスの行き方
1. カイルア中心地からレンタサイクル
2. ザ・バス
3. レンタカー
カイルアからレンタサイクル
そもそもラニカイ以前にカイルアビーチまで行く手段が問題ですよね。
ツアーでカイルアに到着した方は、カイルアに数あるレンタサイクルを利用するのもおすすめです。
カイルアで自転車を借りたら、ラニカイピルボックスのトレイル入口まで約20~30分。
駐輪場について
ラニカイピルボックス入り口には駐輪場が無いため、ゴルフ場沿いの駐輪スペースに停めることになります。
この駐輪スペースに関して2016年までは確保されていましたが、2019年現在工事などが続き、確認が取れていません。申し訳ありません。
カイルアまでの交通手段
この場合はザ・バス、Uber、ツアーという選択肢があります。
ツアーの値段を参考程度にリンクしておきます。
ベルトラ(外部リンク):カイルア観光とブーツ&キモズパンケーキ付ツアーシャトル
ザ・バスと徒歩
ラニカイの住宅地までザ・バスで行き、徒歩で約5分。ザ・バスはアラモアナセンターから67番バスでカイルアへ行き(40分~50分)、カイルアのホールフーズ最寄バス停「Kailua Rd + Opp Oneawa St」などから671番バスに乗り換えるとラニカイに行けます。
2019年8月にラニカイ行きは70番バスが671番バスに変更。
アラモアナセンターからカイルア行きは67番バスのみ。
レンタカーの場合
私が選んだのがこれ。
ラニカイ地区は住宅地のため、公共のパーキングがありません。路上駐車は場所や曜日・時間によっては違反をとられることもありますので、ツーリストはカイルアビーチパークの駐車場に車を停めて行く方法があります。
カイルアビーチパークの一番ラニカイ寄りに停めましょう。
駐車場からトレイルの入口まで黙々と歩いて約20分ほど。
行く前の注意点
服装
慣れている人はビーチサンダルで行く人もいますが、前日の天気によっては足場の悪い場所や岩場を登ることもありますので、スニーカーなどの動きやすい靴をおすすめします。
日焼け対策
最初の5分くらいを除き、あとはほぼ日陰がない道を歩きますので、日焼け止めクリームや帽子などの日焼け対策をしていきましょう。
水分補給
カイルアビーチパークを出たらお店や水飲み場はありません。
水ボトルは多めに持っていきましょう。1本でも大丈夫でしたが、私は初めてのところは2本持っていきます。
トイレ問題
カイルアビーチを出ると、最後までトイレがありません。水を補給しても出すものは出せないという状況。トイレは必ず済ませて行きましょう。カイルアビーチパークのトイレは比較的安全ではありますが、距離を置いて利用者の雰囲気を見てからなるべく複数で入りましょう。
天候状況
ワイキキよりも雨が多いカイルア地区。雨が続いた時などはトレイル道がぬかるんでいることがあります。また、当日も雲行きが怪しそうだったら途中で引き返す気持ちでいる方が良いかもしれません。
どうしてもという気持ちは事故を誘発しますので、余裕を持ってスケジュールを決めておきましょう。
カイルアビーチパークからの行き方
カイルアビーチパークの一番ラニカイ寄りから歩いた場合、
1. 目印 Lanikaiのモニュメント
坂を上り、カイルアビーチを見下ろすポイントで「Lanikai」と書かれた灯台のようなモニュメントがあります。
2. 目印 2又に分かれた道
モニュメントから坂を下ると道が2つに分かれるので右に進みましょう。
左に進むとラニカイビーチに行けます。
地味に坂道が続き、すでに疲労気味。
遠くに見えるラニカイの高台…「あそこに行くのかぁ…」
颯爽と走るセグウェイを横目に、ハァハァゼイゼイ無言で歩きます。
命の水がここで無くなりそうな感じ。
3. 目印 ゴルフ場
一番初めの十字路を右に曲がると、ゴルフ場「ミッドパシフィック カントリークラブ (Mid-Pacific Country Club)」があります。
オバマさんをはじめ、世界のセレブたちがプレーしたことのある由緒ある会員制ゴルフ場です。
4. 目印 ゴルフ場先のT字路
ゴルフ場の入口を過ぎた先のT字路を左に行くと、あ!ありましたよ!
ラニカイピルボックスの入口「PillboxTrail」の看板が!
看板の後ろに細い路地があります。それがまるで入っちゃいけない森への入口のような。
私ははじめてここを訪れる前、マカプウトレイルのような舗装されたアスファルトの道路を想像していたのです。だから何も考えずアスファルトの道なり (写真でいう左奥) に進んでしまいました。
そしたら「こっちだよ。」と言われまして、「え?そこ行き止まりじゃないの?」と思ったら看板に「その先はPRIVATE (私有地) だよ」としっかり書いてありました。
※この看板は年によって変わることもあります。
ラニカイピルボックストレイルの特徴
急坂道
この辺りの特徴:
✔ 林の中の急坂。
✔ 足場が悪い。
いきなり急坂です。
これにはちょっとひるみました。
ロープがあるという情報もありましたが、当時はロープは見当たりませんでした。滑りやすいので気をつけてください。
かつてこの高台は岩盤のような岩山を上っていく感じで、道も広く写真よりも開放的でした。まさに初心者にぴったりのトレッキングコースだったのです。
しかし、近年は雨が多いこともあり草木が身長と同じくらい茂っている時期もあります。
写真のように草で道が塞がれていて、部分的に1人歩く分のスペースしかないこともあります。
開けた高台
この辺りの特徴:
✔ 視界が開けて絶景が広がる。
✔ 休憩できるスペースがある。
✔ 傾斜が緩やかになったり急になったりする。
✔ 踏み外すとアウト。
10分ほど歩くと視界が開けてきました。しかしこの時点でもピルボックスははるか遠く…。でもここまでくれば気分は高まります。
途中には平坦でやや広めのスペースもありますので、ここで休憩。
どうしても無理!という方はここで休憩して引き返しましょう。
過去にはヘリコプターで救出された方もいらっしゃいます。
ここからは360度絶景が広がっています。
吹き抜ける風が気持ちいい!
不思議と大変さが楽しさに変わっていく自分に気づきます。
後半の崖
この辺りの特徴:
✔ 急な岩場がある。
✔ 再び足場が狭くなる。
さぁ、ラストスパートです。
景色に気をとられて崖側に足を踏み外さないように注意しましょう。
後半になると道が2本ずつ分かれています。
「こっちの方が楽そうだね!こっちはチャレンジコースだなぁ!」などと言いながら進んでいましたが、もともとは広い一本道だったらしいのです。
雨によって草が生い茂ってルートが分かれていたようで、ちょっと得した気分。
選んだ道や足場によっては手を使ってよじ登る場面もあります。
ここまでくるともう疲れより楽しさと冒険心がいっぱい!
ついにピルボックスが目の前に見えてきました。
周囲を見渡すと美しいハワイの景色が広がっています。
カネオヘ方面の景色
こちらはカネオヘ方面。左手にはカイルアビーチ。正面の小高い半島のようなところは米軍基地。その向こうにカネオヘサンドバーです。
考えてみたらあそこから来たんだね…。
マカプウ方面の景色
荘厳な自然と美しい海が広がるマカプウとワイマナロ方面です。
ラビットアイランドも遠くに見えます。
ヌウアヌ方面
カイルアタウンの内陸と広大な公園が広がる西側。緑が美しい!
ピルボックス
この辺りの特徴:
✔ ピルボックスがあります。
✔ ピルボックス周辺のスペースは狭いです。
✔ この先にも道が続いています。
ついに到着~!
このピルボックスによじ登ってインスタ映え。
ピルボックスは老朽化により崩れる可能性もあるとのことですので、訪れる際はそのことも頭の片隅に置いておいてください。
2018年に改修工事済ですが、トレイル道は基本的に自然の状態です。すべてのものに安全というわけではありません。
透き通るような海と広い空!
近くに見えるラニカイの象徴ともいえる双子の島は、左が「モクヌイ (Moku Nui)」と右が「モクイキ (Moku Iki)」。
ワイキキやウインドワードは写真を撮るときに、多くが逆光のタイミングになってしまい、どうも実際に見た海の美しさよりも、写真で撮影した海の方が見た目より青黒く、暗く写ってしまうのですよね。
ちなみにこの海のエメラルドグリーンとブルーの具合は、時間帯・太陽の当たり具合や角度によっても変わります。
たとえうまく写真を撮れなくても、ハワイがその景色を心にしっかりと宿してくれます。
実はこの先にもピルボックスがあります。下の写真の右奥にはまだ先に進む人たちが見えます。
15分~20分で行けるようなので「まだまだ行けるぜい!」という方はぜひチャレンジしてみてくださいね。
帰り道
意外と大変なのが帰りの下山。
舗装されていない道なので、砂利や石ころがあって滑りやすいです。
横向きで降りたり、ためらわず手をついたりして慎重に降りましょう。
帰りも景色がきれいなので気持ちが良い~。
入口から行き帰りで約1時間半で無事に帰ってきました。
私はこの後ラニカイビーチまで歩いて、身体を休めてから帰りました。
2019年の情報となります。