「緑内障なのですがロミロミは受けても大丈夫でしょうか?」
ハワイのロミロミマッサージと緑内障について、考えられる危険性やその対策についてまとめてみました。
このタイトルの記事をご覧になっている方は、少なからず目の不安を抱えている方かと推測します。

目次
緑内障とは
緑内障とは、視神経によるダメージや排水機能の問題などが原因で、時間とともに視野が欠けてくる目の病気です。
完治することはなく、失明へ向かって徐々に進行する病気です。
緑内障は日本人の失明原因の第1位 (2025年4月現在)。
かくいう私も正常眼圧緑内障予備軍で、毎年OCTと眼底検査を受けています。
今の段階ではほぼまっ黄色から赤が広がっている感じです。
いつ緑内障診断となるかは、これまでの経緯と医師の判断。
緑内障の症状は何年にもわたり進行するものもあれば、一晩で視野が悪化するものもあります。放置していれば最終的には失明する病気となります。
緑内障の主な原因
緑内障の原因にはいくつかありますが、原因のひとつに「眼圧の上昇による視神経のダメージ」というものがあります。
眼圧が高くなることで視神経が障害され、視野が狭くなるというものです。
今回のロミロミと緑内障の話は、この眼圧の部分に注目しています。
緑内障の人はロミロミを受けても問題ない?
緑内障の人もロミロミを受けることは可能です。
ただし、緑内障の人がロミロミを受けるには注意が必要です。
緑内障の「原因」が特定できていればその内容をもとに、かかりつけの医師に確認をしておいた方が良いかと思います。
ただ、かかりつけの医師がロミロミの内容を知っているとは限りませんし、
セラピスト側が緑内障に関して認知しているとも限らないのが一番の問題です。
ということで、緑内障の方ご自身が知識を持つことが必要と考えました。
ロミロミが緑内障に与える影響

うつ伏せによる眼圧上昇
ロミロミで問題になるのは、「うつ伏せの姿勢」です。
うつ伏せ寝で眼球 (目線) が下を向くことで眼圧が上昇することがわかっています。
この眼圧の上昇が長時間、または頻繁になり得る姿勢はできる限り避けたほうが良いかと思います。
対策
短い時間のプログラムをおこなうと良いかもしれませんね。
毎日や2日おきなどではなく、2週間に1~2回とか、間隔をあけることもご提案します。
そして、施術中はやや顔をあげるなども良いかもしれませんね。
水分補給
ロミロミは施術の前または後に水分補給をすることがすすめられます。
この水分補給。
喉が渇いたからといってペットボトルを一気に飲むと、体質によっては眼圧が上昇する人もいます。(※人によります。)
その眼圧が上昇した状態でうつ伏せすれば、さらに眼圧が上昇します。
対策
ロミロミ開始前からこまめに水分を取ります。
開始前に500ml一気飲みなどは控えます。
目の圧迫、目の周辺の施術
目にタオルをかぶせることや、目の周辺のマッサージは、少々不安になるものです。
また、ドーナツクッションに顔をまるごとうずめていると、無意識に目が圧迫されている可能性もあります。
温かい蒸しタオルで目を温めることは良いことですが、押さえつけるような行為は緑内障の人に良くありません。
対策
セラピストがどのような施術をするかわからないため、事前に申し出たほうがよさそうですね。
うつぶせや顔回りの施術はスキップしてもらうとか。
緑内障に対するロミロミの良い効果

血行促進はプラス
ロミロミの施術自体は血行を促進する効果が期待できます。
血行が良くなることは緑内障にとってプラス要素となります。
リラックス効果により眼圧が下がる可能性
ロミロミの施術中は、眠ってしまう人もいれば、心穏やかに施術に集中している人もいるかもしれませんね。
この今ある状況に心穏やかに意識が向いている状態 (マインドフルネス状態) になれば、眼圧が下がるという論文が出ています。すべての人がその状態になるとは言えませんが、すべての人にとってロミロミがマイナスに働くわけではないようですね。
眼圧上昇は姿勢など物理的要素から、
眼圧下降は内面的な要素から、
ということが考えられます。
緑内障の人がロミロミを受ける前に心がけたいこと
水分補給はこまめに
水分を取らな過ぎても、一気に取りすぎても良くないのであれば、こまめに水分を取ることをおすすめします。
事前申告が大切
ロミロミはすべての工程をマニュアル通りに施術しなければならないということはありません。
高血圧の人、体質、痛いところがあるなど、人によって施術の仕方を柔軟に対応してくれるセラピストも多いです。
施術を受ける前にセラピストに事前に不安ごとを伝えてみましょう。
うつ伏せ姿勢を無しにしてもらいましょう
ささやかな態勢の改善もひとつですが、
もしご自身に不安がある場合は事前に申告することで、うつ伏せ以外の施術をしてもらうことも可能ではないでしょうか。
目周辺の施術は無しにしてもらいましょう
目の周辺のマッサージやタオルなどによる圧迫の不安がある場合、事前申告してパスしてもらいましょう。
うつ伏せしながらも姿勢に気を付けてみましょう

上の写真は先の写真と同じ女性ですが、先ほどよりも顔をクッションから起き上がっています。
ロミロミはそれほど長時間にわたるうつ伏せ時間があるわけではありません。
もしうつ伏せによる施術を受けたい場合は、完全に顔を下にしてしまうのではなく、少し顔を上げた状態で、なるべく目が可能な限り水平になる姿勢を保ちましょう。
ドーナツクッションに完全に顔をはめ込むうつ伏せ姿勢は避けましょう。
ロミロミセラピストのみなさんへ
緑内障は日本人失明原因1位、完治することのない目の病気です。
現在は眼圧を下げる目薬で進行を遅らせるか、手術による対応しかありません。
眼圧の上昇による視神経へのダメージは、2度と回復することはありません。
ロミロミではさまざまな身体の不調や病気に対して、事前の注意書きがなされているかと思いますが、もし緑内障についての記述がない場合は、ぜひ追加していただければ助かります。
緑内障だからといって施術したら必ずすぐに影響があることは稀です。
まったく施術ができないわけでもありません。
ただし、本人に緑内障の自覚がない場合や、治療を怠っている状態である場合も考えられます。
「緑内障」というキーワードを示し、ロミロミの施術には悪化する要素も含まれていることを念頭においてもらえればと思います。
ロミロミによる総合的なプラスを大切に
緑内障だからといってロミロミは完全にダメ、ということは考えず、可能な範囲で楽しまれ、
人生を豊かにするひとつのカテゴリーとなれば良いですね。
ロミロミによるリラックスや身体のほぐしも、総合的に考えれば緑内障にとってプラスとも考えられます。
もし楽しみにしているけれどちょっと不安、という方がいれば、ぜひ正直に事前申告してセラピストとともに最善のプログラムを体験してほしいと思います。
また、セラピストのみなさんがその不安をやわらげられるような知識を持つことも、双方にとってプラスではないかと思います。
どうか、ロミロミが多くの人にとって豊かな人生のひとさじの要素となりますように。